八卦掌 独りインタビュー

40歳代 男性

 

Q習い始めたきっかけは?

職場の同僚がぜひ行ってみようと誘ってくれたからです。二人で見学にいきました。その同僚は子供のころから武道をいろいろやっている人です。

 

Qそれまで、あなたの武道やスポーツの経験は?

武道はまったくやったことはありませんでした。スポーツは40歳からフィギュアスケートを始めまして、面白くてまだ続いています。

 

Qスケートと八卦掌は関係あるのですか?

その一緒に行った同僚が「なんかくるくる円上を歩いたりするようですよ。これはフィギュアスケートと似てませんか?」と言うので、そうかなあと半信半疑で付いて行ったのが実態です。でもやってみると、こんなすばらしい陸上トレーニングはないだろうと思うぐらい、すごく理にかなった練習でした。

 

Q見学の第1日目からですか?

そうです。さらに回を重ねるとますます良さがわかってきました。八卦掌だけを習いに来られた人は、初めの何回かは簡単な動きの繰り返しなのでどんな練習なのか判らないかもしれませんが、私にはスケートという目的があったので、一所懸命にやりました。

 

Q具体的にはどんな効果がありましたか?

スケート場に行って氷の上を滑ってみると、自分の体の使い方がまったく変わっていることに気がつきました。腰の辺りのコントロールが、思いのままにできるのです。腰骨と大腿骨のコントロールです。こんなにコントロールできるものだとは思いもしなかったですよ。専門的なことになってきますが、片足でまっすぐにリンクの端から端まで滑っていくのは、簡単なようで難しいんですよ。私は、スケートを5年以上やってきてもこれが思うようにできなかったんです。ジャンプやスピンはそこそこやれても、まっすぐに滑るという基本的なことができなくて、これは他人に言うとちょっと恥ずかしいので黙っていたんですが、八卦掌を習い始めると1ヶ月ぐらいでこれができてしまったんです。他にもいろいろなことが起こったんですがここでは書ききれません。

 

Qフィギュアスケートの演技は、音楽に合わせて滑るんでしょう?

そうですよ。私の曲はショパンのチェロソナタです。

 

Q演技にも何かプラスになりますか?

八卦掌の基本型のうち、いくつかの型をスケーティングの型に取り入れています。ひょっとすると世界で一人だけじゃないでしょうか。「氷上の八卦掌」とか、勝手に言って楽しんでいます。伝統的な武術の型は、やはり力強いものですから、見ても美しいと私は思っています。特に東洋人には、バレーの真似をして踊るよりよっぽど様になると思います。

 

Q中国人の選手ならすでに何らかの形でとりいれてるかもしれませんね。

そうかもしれません。荒川静香は試合前のウォーミングアップに、よく似たストレッチをやっているのを見たことがあります。

 

実は、今まで行っていた近所のスケートリンクがこのあいだ長期休業になってしまい、滑る機会が極端に少なくなってしまったんですが、八卦掌を続けていれば、氷を滑らなくてもスケートが上手くなればいいなと思っています。

 

Qどうも、いろいろとお話いただきありがとうございました。

どういたしまして。また何でも質問してください。

 

 

 

 

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