八卦掌に出会って
３０歳代 男性
本物に出会った、という感じだ。 八卦掌を習い始めて三年半、最近ますますその感を強めている。
最初の頃は基本の歩き方、基本姿勢をとるだけでも相当苦しかったが、さすがに三年以上もやっていると少しは良くなってきたように思う。最近は体の芯、軸というものが少しずつわかってきた。
八卦掌は同じ動きでも個人の段階に応じて練習の質、内容が変わっていくというカリキュラムがある。そのカリキュラムに従って功夫を積む事によって、誰でもある一定の強さのレベルまで引き上げる。これが伝統武術であると思う。近代格闘技とは明らかに一線を画している。
自分では八卦掌とはこんなものだろうと勝手に想像をしていても、練習するにつれてまったく新しい境地、また更なる奥の深さが見えてくる。登れど登れど頂上が全く見えない。奥の深い武術であるといつも思い知らされる。
たかだか三、四年修業を積んだぐらいで偉そうなことは言えないが、先生がおっしゃるには内家拳は最低十年は修業しないとモノにならないそうだ。
先生は非常に懇切丁寧、理論的に教授下さるので学習者にとって上達も早い。続ける事が大事だ。
先生はよくおっしゃる。あきらめてしまえばもっと奥にある真理、喜びを体感できずに終わってしまうであろう。良き先生と本物の武術に出会えて私は非常に幸せである。
道のりはまだまだ遠い。だが、この素晴らしい武術を私はこれからも続けていきたい。